最後の授業

ujencooha2004-02-03

 最後の授業というと多くの人が、普仏戦争後にアルザス・ロレーヌ両州がフランスからドイツに割譲され、両州の学校の授業でフランス語の授業がなくなって云々というお話を連想するだろう。アルザス・ロレーヌの人は実はフランス語が母語ではなかったのでフランス語の授業がなくても別に支障はなかったとかいう話もあるそうです。詳しくはここら辺↓でいろいろ言われてます。
http://artifact-jp.com/mt/archives/200308/thelastlesson.html

 最近読んだ本で東北大の西洋史の院生から小説家になった佐藤賢一氏が書いた集英社新書の「英仏百年戦争」がある。その中でフランスだのイギリスだのといった国家は後からできた概念であって、近代以前の人々にそんな意識はさらさらなかったというようなことが述べられていたのを思い出した。
 ドイツとフランスの間に暮らしていた人々にとって、ドイツとフランスどちらか一方に帰属しなければならないということはどういうものだったのだろう?境界に生きる人間の心境は平凡な千葉県民である自分にとっては及びもつかないものであるのだろう。

 さて下らない話はおいて、大学最後の授業であった「地誌学」の単位が取れないと教員免状が取れないのである。教師にだけは死んでもなりたくないが、今までに費やしてきた時間と労力と費用を鑑みるに、最後の最後で取れませんでしたでは洒落にならない。どうか単位が来ますように。