古代ローマ彫刻展@国立西洋美術館

Caracalla

 うだる暑さの中、会期最終日にぎりぎりで駆け込む。前々から来たかったのだが、忙しさにかまけてついつい後回しにしていた。最終日だというのに客はまばらであり、じっくりと展示物を見ることが出来て満足である。この間行った高野山展との違いはいったいなんなのであろう?全体として展示品数は少なかったので正直少し物足りなかったが、カラカラ帝をはじめ禿を隠すカエサルやおかっぱ頭のトラヤヌス帝の像を見ることが出来たのは感動である。一番気になったのが皇帝即位後すぐに殺されたバルビヌス帝のブロンズ像である。肥満気味でなんとなくお人好しそうな表情の中に彼の運命を予見しているようなモノがある感じがした。
 古代ローマ彫刻展の券で国立西洋美術館の常設展示も見ることが出来たので、閉館時間が迫る中で少し早足で鑑賞する。常設展示の作品は質量ともにかなりのボリュームだったので今度来るときはじっくり鑑賞したいと思った。