東京地方裁判所

公正なる裁判

同じ専攻の面子で裁判傍聴ツアーを行う。法律の先生の引率があるはずなのだが、その先生は「てきとーに面白そうなの傍聴してこい」と言って、どこぞへと消えて行った。仕方がないので地裁の受付に置いてある今日の裁判にかんする紙を見て面白そうなのをチョイスする。
同級生の某T田氏は児童ポルノ法違反に関する裁判の判決を発見して一人ではしゃいでいた。しかたがないのでその判決を傍聴に行く。事件の内容自体は児童ポルノ法と猥褻図画に該当する画像の収録されたCD-ROM数百枚を販売目的で所持していたというもの。判決のみだったので十分程度で終了する。結果は執行猶予付の懲役刑。二人の被告の量刑が所持していたCD-ROMの枚数の違いで異なっていたのはわかりやすい。それと裁判所は猥褻なCD-ROMの内容を全てチェックして法律のどの条項に引っかかるのかを一枚一枚認定していたのがとても面白かった。裁判所の中の人も大変だな・・・
その他、覚醒剤や傷害、業務上傷害や強制猥褻の判決を傍聴する。判決文の内容から浮かび上がる人間模様がなんとも興味深い。当事者たちにとっては大変なことなのだが、野次馬的な第三者から見るとおもしろいと感じてしまう。どこぞの総理大臣の言った「人生いろいろ」という名言が思い出された。
それにしても裁判の傍聴にはまってしまいそう。暇があったら通いたいものである。そこらの小説よりも複雑な人生模様を観察できるのは裁判所くらいであろう。