サッカー・アジアカップ

平和の象徴

連日連夜、中国の反日感情について報道されており中国史専攻としては心が痛む日々であった・・・わけがなく、コミケ前なので世界がどうなろうと知ったことではない。日本が勝とうが中国が勝とうがもともとサッカーに興味がないので、よくわかりません。中国人(主に漢族)はドライで個人主義的な人が多いので、反日感情はすぐに収まると思う。時々思い出したかのようにナショナリズムが吹き出すけれども、基本的に国家に対するアイデンティティーが希薄なのが中国人の性質なので、今回のことは別に気にしない。
それよりもどうしてサッカーファンは暴動を起こしたり、相手にブーイングを飛ばしたりと紳士的ではない行動をとるのだろうか?フーリガンのように死者が出るほど暴れまわるような連中が他のスポーツのファンに存在するのだろうか?どうにも今回の問題は反日感情というよりサッカーファンの万国共通にみられるマナーの悪さにあるのではないだろうかと思う。
数年前にサッカースタジアムで警備員のバイトをしていたのだが、そのときのサポーターの態度の酷さにあまりに驚いたことを記憶している。有料駐車場に料金徴集係の制止を振り切って猛スピードで突っ込み金を払わないもの。試合終了後、相手チームのサポーターに喧嘩を売るもの。トラブルが常に発生するため、開催側は大抵のことでは動じない。もっとも全てのサポーターが粗暴なわけでは当然なく、トラブルを起こすのは私見では全体の一割程度なので、「サッカーファン=ならず者」という構図は成り立たない。しかし何であそこまでトラブルを起こしてくれるのかはわからない。まあ警備側とすれば実働時間が短いので客がナニでも比較的割がいい仕事なんだけど。
それにしても他のスポーツに比べてサッカーだけが突出しているのは何故か?サッカーファンを構成する社会階層の問題なのかとも考えたが、欧州のフーリガンには医者や弁護士なども参加している場合もあり、単純に階層の問題とするには無理がある。日本においてもサッカーファンと野球ファンの構成に差があるとは思えない。結局の所、サッカーファンがアレな理由はよくわかりません。

オリンピックの理念であるスポーツによる平和が、スポーツがきっかけで戦争ということになりませんように・・・と思ったら1969年に中米のホンジュラスエルサルバドルの間でワールドカップ予選がきっかけで戦争になっていた。ついでに言えば現在のオリンピックの目玉である聖火リレーは1936年のベルリン大会から始まっている。ナチスが始めた聖火リレーが平和のシンボルとはなんだかねぇ。レニ・リーフェンシュタールによって撮られたベルリン・オリンピックの記録映画は今でもDVDで見ることができる。しかし、同じレニ・リーフェンシュタールによって撮られた国家社会主義ドイツ労働者党の1934年のニュルンベルグ大会の記録映画「意思の勝利」はDVDになっているらしいがAMAZONでは扱っていない。
結論:みんな引篭もっていれば戦争はおきない。