H-IIAロケット7号機(H-IIA・F7)打ち上げ成功

打ち上げ直前

 東京駅近くのJAXAショールーム前で打ち上げ生中継イベントをやってたので、会社説明会の帰りに立ち寄り六時頃から打ち上げを見守る。老若男女の文字通り、小さな子供からお年寄りまで沢山の人が土曜日の丸の内のビルに集まっていた。
 18時25分、予定通りにH-IIAが発射。一瞬、どよめきが生じるが皆固唾をのんだままモニターを注視する。発射後すぐにH-IIA本体をカメラでは追えなくなり、モニターの映像はH-IIAの現在の軌道を示すグラフに変わる。地上局の捉えるH-IIAの位置のみが刻々とグラフ上に示されていく。
 2分後、固体ブースターの切り離しが成功し、さらに4分して第一段の切り離しに成功する。第二段エンジンを6分ほど燃焼させてから、エンジンを止めて慣性移動へと切り替えた。そしてその間に固体ブースターの切り離しの映像が流れると、会場では一斉に拍手が巻き起こった。小笠原局の受信範囲を超えたH-IIAは一端グラフ上から姿を消した。
 しばらくして太平洋上のクリスマス局がH-IIAをキャッチする。第二段エンジンを再度点火して加速して衛星軌道目指して上昇していく。打ち上げから40分後、第二段ロケットとMTSAT-1Rは切り離され、人工衛星は自らの力で衛星軌道を十日ほどかけて目指す。これによりH-IIAはその任務を終えた。万雷の拍手と中継された種子島の管制室の安堵と歓声がその任を労う。失敗の許されない使命を遂げたH-IIAとそれを支えた人々に。