山本博文「武士は禿げると隠居する―江戸の雑学 サムライ篇」

 表題どおり武士は禿げて丁髷を結えなくなったら引退しなければならなかった。禿の家系のお侍さんはとっても大変なのではないか?そんなかんじの江戸時代のトリビア的な知識が満載の書である。これを読むと江戸時代の武士がいかに大変な商売であったかがよくわかる。江戸時代の武士も今のサラリーマンと同様に苦労していたんだと共感でき、純粋に楽しめる本です。ただ惜しむらくは著者が東大史料編纂所教授であるのに出典を忘れた等と抜かして、出典が明示されていない点であろう。
 そういえば数年前、相撲取りで髷が結えなくなりそうな人がいたけど誰だったっけ?