九州旅行初日

酒の山

 九州の大学に流罪になった友人を見舞うべく、腐れ縁の某ギャンブラーK氏と羽田を発つ。某ギャンブラーK氏は空港で出会ってそうそうに「一昨日と昨日でパチンコで十万円以上勝ったYO!」というだめな発言を繰り返していた。相変わらずのダメ人間ぶりである。
 博多で流刑囚I氏と落ち合い昼食をとると、某ギャンブラーK氏は祖父母の見舞いに小倉に出立し、一次別行動をとる。流刑囚I氏の住まうマンションにて自慢の洋酒コレクションを見せてもらい、ついでに流刑囚I氏が収監されている大学構内を徘徊してみる。流刑囚I氏は以前からその学校を酷いところだと言っていたが、案外普通という感想であった。いや、大学なんてどこもあんな感じじゃないのと思った。その感想を伝えると流刑囚I氏は絶望的な表情をしたが、今までに彼の希望に満ちた表情を見たことがないのでそれはデフォルトだろうと納得する。
 夜、ブックオフにてお買い物をする。軍事板某スレで有名な柘植久慶先生の「グリンベレー 戦場の人間学―極限状況で、どんな男が生き残ったか (ノン・ブック)」を入手し、二人で喜びの声を上げる。